いびつな個性も、磨けばセールスポイントに

問題作だった3室目…

トリップショットホテルズ・コザのプロデューサーの島袋です。

地元・沖縄市の魅力を伝えるために開業したトリップショットホテルズ・コザ。

1号室、2号室をオープンさせ、満を持して2016年にオープンさせた3号室が、元キャバレーをリノベーションした客室「セントラル」。

80年代に営業を停止していた店内は、当時のままで、もちろん半廃墟。

最もコザらしい客室になると思っていたのですが、あまりの廃墟具合に手をつけれずにいました。

 

 

 

いざ、リノベーション!

しかし、1号室と2号室をオープンさせて手応えを感じた僕らは、思いきってこのパンドラの箱を開けることに…

広い店内には、昔ながらのビロードのソファとゲーム機のテーブルセットがズラッと並んでいましたが、ほとんどボロボロ。

厨房にある、もう何十年も開けられてないであろう冷房庫は異臭を放ちと、どこから手をつけて良いかわからない状態。

そんな中、いらないものを処分し、使えるものを仕分け。できるだけリノベ前のものを活かしてコザらしい客室にするというのがコンセプトです。

ゲーム機とソファは、良いものを選んで、今でも客室のリビングセットとして使用しています。

 

 

 

 

 

 

今では再現できない年代ものの店内

特に客室セントラルの特徴は、70年代〜80年代ならではの壁や天井、床の意匠。

高価なものではないのですが、当時ならではのサイケデリックな、成金チックな趣味の材料や施工が施されていて、リノベしていただいた職人さんは、今ではこのようなものは作れないそう。

特にキャバレーのカウンターは見事で、当時ビニールテープで補修されていた箇所も、余計な手を加えずに、そのまま活かすことにしました。

 

 

 

オープンしたもののクレームが…

こうして苦労して、工夫して誕生した待望の客室「セントラル」ですが、オープンすると案の定というか、想定していたクレームがありました。

そう、ご家族連れがご宿泊した際に「客室がドギツ過ぎて部屋を変えて欲しい」というケースが相次いだのです。

僕らは、悪のノリが過ぎてしまったと深く反省。

しかし、拾う神がいたもので、この客室にご宿泊いただいたお客さまが「まるでタイムスリップして昔のコザに来たよう!」と口コミのレビューを書いていただいた事を機に、怖いもの見たさか?客室「セントラル」は、どんどん人気の客室になっていきました。

 

 

 

多方面で活躍の客室に!

今では、この個性的な客室の魅力に共感していただき、多方面からご利用してもらっています。

ご宿泊だけではなく、プロモーションビデオやドラマの舞台として利用していただいたり。イベント会場になったり。

特にエレファントカシマシのボーカル、宮本さんのPVに、街の通りと共にメインステージとして登場。

コザの街をPRするために作ったホテルです。本当に嬉しかったです。

この客室は賛否ある問題児ですが、個性を伸ばせば活きてくる!という実証ができました。

 

 

 

 

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