いよいよトリップショットホテルズ開業
トリップショットホテルズ・コザのプロデューサーの島袋です。
観光地ではないけど、ここだけにしかない地元・沖縄市の魅力を伝えるために開業したトリップショットホテルズ・コザ。
米軍基地の門前町として成り立ってきた沖縄市の魅力を伝えるためには、
・魅力を見える化する(ヴィジュアルで表現)
・その魅力とは「オキナワアメリカン」である
という事をこれまでのブログでお伝えしましたが、
いよいよ、2015年にそれらを踏まえて、トリップショットホテルズの1号室、2号室をオープンさせることになります。
まずは2つの客室からスタート
トリップショットホテルズ・コザは、2022年現在で、通りに10室点在しています。
従来のホテルとは違って、点在している空き店舗を1つづつ客室にするため、4年かけて徐々に客室を増やしていきました。
その、第1弾が2015年に作った客室「ロックサイド」と「ルーフトップスター」です。
全ての客室には、個性を伝えるために名前がついていて、1号室は「ロックサイド」。
その昔、米兵相手に盛り上がっていたコザロックへのオマージュで、70年代のロックミュージシャンをイメージしたゴージャスな客室に。
2号室の「ルーフトップスター」は、対照的に80〜90年代のカリフォルニアのルーズな雰囲気をイメージした、ヒッピーの隠れ家のようなデザインにしました。
雑誌Lightningの読者に向けてデザイン
今でこそリノベーションは当たり前ですが、当時は何年も使われていない空き店舗をホテルの客室にするという概念もなく、しかも予算も限られていたので、想いとイメージと、空き店舗のポテンシャルだけでリノベを開始。
その時掲げたイメージが、雑誌Lightnig」で紹介してもらえるような客室にしよう!
でした。
雑誌Lightningは、所ジョージさんが創刊したライフスタイル誌で、40~50代の男性に向けてカリフォルニアライフをテーマに情報を届けているものです。
オキナワアメリカンなイメージにも近しいコンセプトで、憧れの雑誌でもあったので、僕らは、その読者に向けてデザインし、客室を作っていきました。
個性を活かした客室が完成
そして、2つの客室が完成!両部屋ともイメージ通りです。
それぞれ、床や壁など、極力もとの店舗の素材を活かせるものは活かし、それに合わせてイメージを発展させ、デザインしていきました。
ロックサイドの入って右手の廊下の壁は、最後の最後に予算が尽きて、板壁が剥き出しになっていたのですが、米軍基地の英字のフリーペーパーをもらってきて、そのページをコレージュしてデザイン。
ルーフトップでは空き店舗時に張られていた板壁を剥がすと、壁に直接ペイントアートが描かれていて、それをそのまま活かすことにしました。
想いが届いたホテルの取り組み
そうやって完成した個性的な2つの客室。2015年の運営を終え、2016年に入って、嬉しい連絡がありました。
なんと、雑誌Lightningからの取材依頼です。
こちらからオファーしたわけではないですが、トリップショットホテルズの評判を聞いての連絡でした。
取材していただいたライターさんもホテルを気に入ってくれて、6ページにわたる特集を組んでいただきました。
よく事業はペルソナの設定が大事と言いますが、ペルソナを設定して、その魅力を見える化した、それが示された出来事でした。