映画「10ROOMS」あらすじ

10ROOMSタイトル

実在する不思議な街「コザ」で繰り広げられる4つの喜悲劇。

2022年公開予定の長編映画「10ROOMS」は、

実在する沖縄市コザの中央パークアベニューと、

その通りに10の客室を持つトリップショットホテルズ・コザが舞台。

 

誕生から70年。

アメリカ軍の門前町として興隆したパークアベニューは、

日本でも、アメリカでも、沖縄でもない、

独特の景観と風俗を形作っています。

 

「10ROOMS」は、

そんな街で繰り広げられる4つのオムニバスドラマ。

夢を追う者、敗れた者、傷を負う者たち、

そんな彼らにたかる者、見守るコザの人々が物語を紡ぎます。

 

トリップショットホテルズ客室「ルーフトップスター」
Episode 1
ROOF TOP STAR

 

音楽の街コザでロックスターを夢見る三線弾きのサム(本名・徳次郎)。ロックスターには程遠く、路上で投げ銭を求め弾き語り、借金取りから逃げ回る日々。

 

ある夜、バーで隣り合った、ギャンブルで一文無しになったという女性になけなしのお金でお酒をおごる。路上に戻って演奏を始めたサムの前にやってきたのは店で隣り合った女性。すると、一杯おごってもらったお礼と言って現金500万円を置いて去っていった。

 

大金を手にしたサムは、ロックスターを目指すべくアルバム制作に取り掛かる。そのレコーディングスタジオとしてホテルの客室「ルーフトップスター」を借りたのだが…

Episode 2
ARCH

 

同窓会のため東京からコザに帰って来た歌手のアカリ。通りの壁画の前で親友の琴子と待ち合わせる。久しぶりの再会で話題も尽きずに話していると、アカリに彼氏から電話がかかり別れ話が始まる。

 

彼氏と上手くいってなかったアカリは、同窓会を口実に傷心でコザに帰って来ていた。傷心のアカリを癒すためにつきそう琴子。同窓会を投げ出して二人でホテルの客室「アーチ」に宿泊する。

 

アカリは歌手活動も辞めていたらしく、全てを失ったアカリに、ずっと憧れを抱いていた琴子の感情が動き出す。

トリップショットホテルズ・コザ客室「アーチ」
レコードプレイヤー
Episode 3
DECORA

 

志良堂冬子がホテルの客室「デコラ」にチェックインした。毎年同ホテルの客室「セントラル」で行われている闇ポーカーに参加するためだ。

 

1300万円もの大金を一晩で擦ってしまった冬子はバーで地元客からお酒をおごってもらう。その席にやって来たゲームを運営しているチンピラ。自暴自棄なゲーム運びの冬子に理由を聞くと、冬子は他人の幼児を巻き込んで亡くしてしまった痛ましい過去の事故を語る。

 

客室「デコラ」に戻った冬子は何気なくステレオで古いレコードをかける。流れた曲を聴くうちに悔しさで一杯になる冬子。するとレコードに傷があり同じ箇所で曲がリフレインしていく。そのリフレインと共にポーカー会場に意識がフラッシュバック。気づくと時間が戻っていて、冬子は客室「セントラル」で大勝負前のカードを手にしていた。

Episode 4
ROCK SIDE

 

沖警察署の刑事・安室は相棒の鈴村に隠れてコザのチンピラと共に裏社会から麻薬や金品をかすめ取っていた。一方、安室の相棒である鈴村は妻とのいさかいから自宅を離れ、一時的にホテルの客室「ロックサイド」に宿泊する事に。生きる事に虚しさを抱いている二人。

 

そんな中、安室は大きな案件があるという誘いに乗ってコザのヤクザ喜舎場組の麻薬取引の現場に押し入った。銃撃戦の末にチンピラもヤクザも皆倒れ、安室はブツの入ったアタッシュケースを持ちその場から逃げ去る。

 

安室への報復を実行する喜舎場組。それを命じられたのは以前から喜舎場組の始末屋として働いていた相棒の鈴村だった…